
単体機器
高純度硫酸製造用蒸発器 特許公開番号:特許第6608880号
蒸気加熱方式で安全に高純度硫酸を製造可能
近年、液晶パネルや半導体の洗浄液として高純度硫酸の需要が増えてきています。高純度硫酸の製造は発煙硫酸中のSO3を蒸発させ、その後、超純水に吸収させて行います。この蒸発器内の被加熱流体は硫酸であるため、水と接触すると爆発的に反応して高温になるので従来では、加熱流体として高温の空気など使用してきました。しかし、空気加熱では、電気ヒーター、電気ヒーター制御盤、ブロワーなどの付帯設備が必要になるため設置面積が大きくなり、またエネルギーコストも高くついていました。
当社では腐食して穴が開いても硫酸と蒸気が直接接触しない薄膜降下式(蒸発ベーパーは上部から抜き出す)のダブルチューブ蒸発器を開発し、実際のプラントで運用を行っています。伝熱管を二重にすることで、内管、外管のどちらかが腐食を起こし穴が開いても、内管と外管の隙間に漏れて直ちに接触することがない構造に設計しました。隙間に漏れた流体の検知は、隙間の圧力上昇やチェックホールからの漏れの監視でわかるようにしています。この検知機構は計器類で連続監視ができ、漏れた場合は警報可能なシステムにする事ができます。今後はより安全な蒸発器としてお客様のニーズに合った製品になっていくものと考えます。
適用分野
ケミカル分野 食品分野 医薬分野 環境対策分野 無機化学分野 新エネルギー分野
用途 | 1.加熱、被加熱流体が接触すると爆発的な反応で高温になる 事例 2.加熱、被加熱流体が接触すると腐食性の高い物質が生成され、機器に損傷を与える事例 3.食品の製造工程などで、食品中に加熱・被加熱流体が混入すると健康被害を起こす事例 |
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特長
腐食などによる加熱・被加熱流体が直接接触しない薄膜降下式
安全なダブルチューブ、ダブル管板の蒸発器
蒸気加熱方式は空気加熱と比較して、付帯設備が不要でかつ伝熱面積が小さくなり省スペース
蒸気加熱方式は空気加熱と比較して、低コスト、省エネルギー
ダブルチューブ熱交換器は蒸発器以外に液-液熱交、コンデンサーなども製作を行っています。 加熱流体、被加熱流体の物性(比重、比熱、粘度、熱電導度)や設計・使用条件(圧力、温度)、使用材質が分かれば当社で設計をいたします。是非、お声を掛けください。